バンクーバーで就活をして、フロントエンドディベロッパー(インターン)のオファーをいただきました。就活を終えて強く感じたのは、就職できるかは運だ!ということです。ここで言う運とは、いくらスキルがあってもオファーがもらえるか分からないという運ではなく、私のようにスキル・英語が怪しくてもオファーがもらえる運です。即戦力として会社に貢献できる自信があって、それをアピールできるなら、就活は近い将来成功すると思います。問題は、経験が浅く、不安でいっぱいの私のような人。まだそんな人に出会ったことはないですが、自信のなかった私がどう考え方を転換し就活したかを書き残して、誰かが不安を少しでも解消するヒントになればいいなと思います。
成功に正解はない
私は内向型で、海外就職から一番遠いところにいるようなタイプだと自覚しています。俗に言うコミュニケーション能力はないし、自分に自信もないし、イベントや初めての場所に一人で行くのも怖い。なので、未経験からスパーンと就職を勝ち取った人たちの体験談を聞いても不安が煽られるし、「就職に大事なのはコミュニケーション能力」と言われたら、就職失敗を突きつけられたも同然です。もちろん、コミュニケーション能力はとても大事、それは間違いありません。でも、コミュニケーション下手にもチャンスはあったんです。会社のニーズにハマることがあったんです。海外就職成功の一般論はあくまで一般論と割り切って、抜け道を探すような気持ちで取り組むと良いと思います。無理と思ったら本当に無理です。
内向型を知る
内向型で悩んでいない方は本題へどうぞ!
私は、電話、世間話、人前で話すこと、大人数で会話すること、自己アピール、自分の考えを説明することなどが苦手です。そんな悩みを完全に払拭してくれたのが、マーティ・O.レイニー著、「内向型を強みにする」でした。こんなことを引け目に感じている方には、まずここでその悩みと決別してほしいと思います。私が挙げた苦手なことすべてには科学的な理由があって、内向型であることに劣等感を抱く必要はないし、克服すべきことでもないんです。読むと世界が変わるので本当におすすめ。
Susan Cain の The power of introverts という TED トークもおすすめです。
就活に必要なものは自信
前置きが長くなりましたが、本題です。
就活成功に絶対的な自信は不可欠ですし、私には、何をするにも細かい自信がいちいち必要でした。
- 会社に貢献できる自信
- 募集要項で求められている人材になれる自信
- 電話面接で話す自信
- テクニカルインタビューで問題を解く自信
- コミュニケーション能力に対する自信
- 英語に対する自信
- マルチタスク管理ができる自信
- 自分の長所に対する自信
就活をはじめたときの私はとにかく自信がなく、募集要項を見て怖気づいていました。ただ、自信を持って!と言われると難しいですが、考え方を変えて自信が持てる理由さえ見つけられれば、案外それは簡単なことでした。
- 会社に貢献できる自信
スキルだけはマインドではどうにもならないので、スキルをつけることと、そのスキルを自信を持って証明できるもの(ポートフォリオや GitHub)の準備はしました。 - 募集要項で求められている人材になれる自信
これは、募集要項で求められている人材になりたいという気持ちや、学ぶ意欲さえあれば大丈夫です。今スキルはなくても「なりたい」と言えば OK! - 電話面接で話す自信
私は電話がかかってくるのが怖くて、はじめはお祈りメールが来ると安堵していたほどでした(笑)でももし失敗してもその人とは今後会うこともないだろうし、どんなに出来が悪くても、その内容が知られるのは電話をかけてきた人一人だけ!かく言う私は電話面接を 10 社も受けました。電話面接は絶対乗り越えなければならないし、なぜか突破できることもあります(私は 2 社!)。うまく話せないから落とされると決めつけずに、怖がらずに、電話面接に進めることを祈ってアプライすべきです。(当然ですが…) - テクニカルインタビューで問題を解く自信
テクニカルインタビューがどんなものかを事前に知っておくと怖くありません。こういった動画を見るのも一つの手。 体験談で「テクニカルインタビューを受けた」と聞くと、「絶対避けられないの…?」と不安に思っていましたが、実際受けてみると何てことなかったです。経験のないものは分かりっこないし、質問もできるし、解けるべきものが解けなかったら夜に自宅で解き直して挽回することもできる。ちなみに、普段から声に出しながらコードを書いておくと、本番は普段通りのことをすれば良いだけです。2 回面接を受けたけれど、ソフトスキルの面接より数倍気楽でした。 - コミュニケーション能力に対する自信
私は内向型なりのコミュニケーションに自信を持つようにしました。例えば、人をよく観察するので、誰かが疲れていれば良いタイミングで甘いものを差し入れできる!とか。コミュニケーションの形もいろいろですし、相手あってのコミュニケーションなので、うまくいかないときは相手にも問題があるはず! - 英語に対する自信
英語もスキルのうちの一つと考える。例えば、Sass が required スキルに入っていて、「やったことないけど勉強して何とかしよう」と思えるなら、英語も「今まであまり話す機会がなかったけれど、これからもっと練習するし慣れます」と言う姿勢でいれば良いと思います。(実際には募集内容で英語力について言及している会社に応募するのはなるべく避けました笑) - マルチタスク管理ができる自信
私は正直マルチタスク管理が苦手です。一気にこれとこれとこれやって!と言われても、頭真っ白になるし無理です。一度紙に書き出して、優先順位や締め切りを考えて計画を立てる。「そんなんじゃ間に合わない」と会計士の妹には言われたけれど、自分のやり方が受け入れられない会社では働けないと割り切ることもたまには大事だと思います。ちなみに、「SCRUM」という本の中では、人はマルチタスクはできないと説明されています。一つのことに集中するより効率が相当悪くなるし、マルチタスクに自信を持っている人ほどパフォーマンスがよくないのだとか(英語を読み違えてなければ!)。気が楽になりますね。 - 自分の長所に対する自信
ポートフォリオも仕上がり応募への自信もついたところで、私が最後まで自信を持てなかったのが、「長所」について。真面目に根気強くなんて誰でもできるし…と悩んでいました。元クラスメートに悩みを話すと、「クラスでも一番に課題を提出してたし、誰よりも頑張ってた」と、言ってくれました。それ以来、長所は「質と締切と物事を終わらせることへの執着心」だと言っています。不器用で時間はかかるけれど、その分人より時間をかけて遅れをとらないようにするし、執着心さえあれば何でも達成できるでしょ!ぐらいに思えるようになりました。自分のことは自分でなんとかしなければと思いつつ、周りの人には何度も助けてもらいました。思わず悩みが解消されることが何度もあり、誰かに悩みを打ち明けてみるのも大事なことだと知りました。
チャンスを広げる
ちょっとしたことでチャンスは広がります。
- requirement を気にしない
これはよく言われていることですが、requirement を満たしていないポジションにも応募すること。逆に requirement を満たしていると言うことは、成長する機会が少ないと言うことです。また、学歴や経験年数が募集内容に見合っていなくても、連絡が来るときは来ます。あくまで選ぶ選ばないは会社が決めること。最悪、連絡が来ないというだけで、痛くも痒くもありません! - レベルの異なるポジションにも応募する
私は junior ディベロッパーですが、intermidiate のポジションに応募してオファーをもらいました(蓋を開けたらインターンにされていたけれど!)。他の会社からも同様に、 intermidiate のポジションに応募して連絡が来たこともあります。表立って募集をしていなくても junior レベルのディベロッパーを募集している会社もありましたし、もしかしたら junior ポジションを作ってくれることもあるかもしれません。そもそも junior の需要なんてあまりないし、ポジションを無視して応募して良かったです。
就活は相性の良い会社探し
結局、会社がどんな人材を求めているかは、実際にアプライしてみないと分かりませんし、どうマッチするかも分かりません。履歴書が目を引いて、テクニカルインタビューに呼ばれたのが自分だけだったなんて、誰が予想するでしょう(詳しくは「応募からオファーまで」で書きました)。
普段は石橋を叩いて割って渡れなくしてしまうタイプですが、就活にこれは禁物!自分の思いこみなどで可能性を狭めないことです。「この会社は自分にあってない気がするから応募しないでおこう」とか、「このイベント居心地悪そうだから参加するのやめよう」とか。
準備ができて自信が持てたら、あとは相性の良い会社を探して、前向きに応募することだと思います。
GOOD LUCK!